死亡保険の決め方 ベストな保険選びの方法は? ケース1

何かよくわからないけど、とりあえず保険に入っておこうということはありませんか?

いままでの記事でも書いてあるように、基本的に保険は不要です。

しかし、子どもがてきて、一家の大黒柱になる人は死亡保険に入っておくべきだと考えます。


今回は、具体的なケースを一つ紹介していきたいと思います。



〈参考〉
他の記事で保険の考え方について書いています。


想定するケース

■家族構成
・父(大黒柱)
・母
・高校1年生の子
・中学1年生の子

■子どもについて
・二人とも県外の国公立大学を志望する。
・中学、高校は公立とする。

■父について
・2019年現在に45歳
・シミュレーションでは2019年の45歳で亡くなることとする。
・20歳から会社勤務
・20代の平均収入300万円、30代の平均収入400万円、40~59歳までの平均収入500万円と仮定します。

■母について
・パートで年収120万円
・旦那さんが45歳で死亡後も年収120万円だとする。


■資産状況について
・35歳の時に購入した住宅ローンあり。団体信用保険あり(主人がなくなった時にローンを無くしてくれる保険です。基本的にみなさん強制的に入っています。)
・借金なし。




死亡保険を選ぶ時に大事なポイントとおすすめ商品


死亡保険といっても、定期死亡保険、終身死亡保険、養老型保険、収入保障保険などなど、様々な商品があります。

その中でおすすめは収入保障保険定期死亡保険です。

私はそれ以外の保険商品はおすすめしません。理由は、それ以外の保険商品は保険以外に貯蓄の機能があるからです。貯蓄機能を保険につければつけるほど損していると認識してもらっても構いません。貯蓄は銀行の定期預金でしましょう。




収入保障保険、定期死亡保険とは?


■収入保障保険とは、ご主人が亡くなったり、重度の障害を負った時に、残されたご家族にお金が支払われる保険です。


特徴は一括ではなく、毎月数万円と長期にわたって分割されて支払われることです。また、子どもが小さい時は支払い額が多く、子どもが大きくなると支払い額が小さくなります。

こうした特徴から、優良な保険と評価できます。
ただし税金の部分がややこしいという一面があります。



■定期死亡保険とは、よくドラマなので出てくるような生命保険です。ご主人が亡くなった時に一括で大金が支払われます。

定期保険は数年ごとに契約を更新する保険です。

年齢が上がるにつれて保険料か上がっていく、掛け捨てであることを理由に悪いといわれることがありますが、これが本来の保険機能を果たす商品です。保険会社があまり儲からないのが定期死亡保険ということも知っておいてほしく思います。ちなみに、貯蓄型の保険は保険会社がとても儲かります😎


死亡保険の金額はどれくらいにする?

ご主人がもし亡くなった時に、果たしていくらぐらいもらえる保険に入るべきなのでしょうか?

これはそのご家族の置かれている状況によって様々です。

今回は想定したケースで、旦那さんが45歳で亡くなったケースを考えていきます。

押さえておくべきポイントは、以下2点です。それぞれ具体的に書いていきます。

■旦那が亡くなったあとにもらえる公的なお金

※ほとんどの人がこの部分を考えないで無駄に高い保険を契約しているのではないでしょうか。

公的な制度を列挙していきます。

▪️遺族基礎年金 
末っ子が高校卒業するまでに約670万円


▪️遺族厚生年金 
母が再婚する場合を除き、生涯47万円/年受け取れます。子どもが大学を卒業するまでには10年あるので、470万円です。
※計算過程は複雑なので省きますがざっくりこれぐらい

▪️児童手当て
末っ子が中学卒業するまでに36万円


▪️高等学校就学支援金
二人が高校在学中に受け取れる金額の合計72万円(授業料から自動的に天引きされるので直接受けとることは
ありません。)

※他にも私立高等学校等授業料軽減助成金という制度があり、子どもが私立高校に行った場合、さらに一人32万円が授業料が免除になるので(実質授業料0円)、例え私立だとしても家計の工夫次第で乗り切れます。


▪️高等教育無償化(2020年4月からスタートする、大学の授業料免除制度です。)
この制度を使えば、二人とも大学の授業料、入学金は無料になります。

※例えば私立だとしても、授業料は年間70万円まで補助されるので、文系私立ならほとんど授業料は免除されるので、家計の工夫しだいで乗り切れます


※▪️給付型奨学支援金(返済不要の奨学金)
高校の成績、学習意欲などで選考基準をクリアすればもらえます。一人当たり4年間で320万円受け取れます。
※ただし今回はこの部分については考えないでシミュレーションを行います。

子どもが大学を卒業するまでに公から受け取れるお金の合計 約1250万円





■今後子どもが大学を卒業するまでに、家族3人に必要最低限のお金

▪️教育費(授業料や学校外活動費など込み込み)
一人目の子どもの高校3年間→約135万円
        大学4年間→授業料、入学金無料。生活費と住居費として毎月5万円を送り、残りは奨学金を借りることとして、4年間の総額を240万円とする。
 
二人目の子どもの中学3年間→約150万円
        高校3年間→135万円
        大学4年間→同上として、240万円

合計900万円

※文部科学省平成28年度子供の学習費調査を参考

▪️住居費
住宅ローンはゼロになるので、0円

▪️食費
総務省のデータなどを参考にして、毎月3万円。末っ子の子どもが高校卒業するまでの6年間をざっくり計算して216万円

▪️水道光熱費
毎月1万円~1.5万円として、末っ子の子どもが高校卒業するまでの6年間をざっくり計算して90万円

▪️通信費、日用品、服、娯楽、交際費
毎月2.5万円として、末っ子の子どもが高校卒業するまでの6年間をざっくり計算して180万円

▪️国民健康保険
所得が33万円以下なので、均等割・平等割軽減制度を利用するとして、家族3人でおよそ年間5万円。末っ子が大学卒業するまでの9年間だとざっくり計算して45万円。
※計算方法が複雑なのでざっくりこれぐらい。


▪️国民年金
母の保険料を将来の備えて免除制度などを使わず全額納めるとして、年間16410円。子どもが大学卒業するまでに約180万円。

▪️その他
計算から漏れている点を考慮して、100万円。

子どもが大学を卒業するまでに必要なお金の合計 1610万円


「子どもが大学を卒業するまでに公から受け取れるお金」と、「子どもが大学を卒業するまでに必要なお金の合計」差額は360万円です。

ここで、母の9年間分のパート収入が1080万円ありますので、360万円は相殺されて、720万円の余力が出てきます。

ということは、

公的な制度をフル活用すれば、死亡保険金が無くても生活が十分に成り立つということになります。

驚きかもしれませんが、2020年4月からはじまる高等教育無償化をはじめ、就学支援金制度、保険料軽減制度などにより、所得が低くても子どもに十分な教育を受けさせられ、かつ裕福とはいかないまでも、普通の生活を送ることができる制度がしっかりあります。


しかし、このようにシミュレーションしても心配という方がほとんどだと思いますし、このシミュレーションはあくまでも万事が上手くいった時なので、死亡保険をいくらかは掛けておきましょう。


ここまで読んでくださっている方ならご理解していただけると思いますが、9年間で少なくとも720万円の余裕があります。

考え方は様々あると思いますが、例えば子どもに大学の奨学金は借りさせないで大学に行かせてやりたいと考えるならば、その奨学金の分を死亡保険金で補うと考えるならば、二人分合わせて500万円といったところでしょうか。都会の大学なら多めに見積もって1000万円あれば十分です。

ようやくですが、保険金の設定金額は今回のケースなら1000万円ぐらいあれば大丈夫です。





実際に保険を契約する

それでは実際に保険を契約する時ですが、今回は定期死亡保険で考えていきます。

定期死亡保険で、死亡時に一括して1000万円を受け取れる保険を選択します。

※今回はこうした選択をすることで、税制や公的な制度を活用しやすくなります。

ポイントですが、保険契約はネットで必ずすること。なぜならネットで契約する保険の方が圧倒的にお得だからです。対面で販売する保険はその人件費や中間手数料が上乗せされています。

私のおすすめは、まずはライフネット生命で見積りを出すことです。

その値段を基準に数社検討してみて一番安いところで契約しましょう。

今回はライフネット生命で契約することとします。




参考として。みなさん保険料を1万円支払ったら、いくらぐらいが保険会社の利益になっているかご存知でしょうか?数年前までは1万円のうち7千円が保険会社の利益だと推定される商品がたくさんありました。この利益部分を付加保険料といいます。基本的に保険会社は何割ぐらいが自社の利益になるかを隠したいためにこの付加保険料を公表していませんでした。そんな中、ライフネット生命だけが正直に付加保険料を公表しています。ライフネット生命の公表する付加保険料は支払った保険料の25%~35%ぐらいです。これが高いか、低いかどう思われるかわかりませんが、これはこの業界なら低い方なのは間違いありません。そして、この公表されているデータを元に他社の保険料と比較すれば、おおよそ他社の保険商品のお得度を測ることができます。

ライフネット生命で、今回のケースに合わせた契約をすると、毎月2829円でした。







まとめ


今回のケースのご家族ですと、毎月2829円の定期死亡保険一つで十分ということがわかりました。

このように、保険はそのご家族のおかれている状況に応じて最適なものを選べば、無駄な出費をすることなくお金の不安を無くすことができます。




最後に

こうしたシミュレーションはご家庭の事情で様々です。家族構成やパート収入、子どもの進路、介護状況など、各ご家庭でそれぞれのお悩みがあるかと思います。

私の提供している家計のパーソナルトレーナーをご利用しただくことで、すべてのお悩みを解決できるとは限りませんが、個々のご家庭に合わせた今できる最大限の対応をさせていただきます。

「漠然と将来を考えて不安になるのではなく、現実の将来を見通して不安を克服する」

こうした作業を一緒にさせていただければ幸いです。


ファミテック 家計の相談先

閉店しました。今後は情報発信のみです 家計✖️スマホ(IT) スマホで暮らしを快適にするサービスと、人生のお金の不安を一緒に解決していくサービスを静岡県藤枝市で坂林俊一が提供しています。 ★『いつも節約を頑張っているはずなのに、なぜかいつも家計はギリギリ』こうしたお悩みを本気で解決します。 ★保険や金融商品の勧誘は一切せず、日本で一番お客様に寄り添った家計のパートナーになります。

0コメント

  • 1000 / 1000